【水槽の底掃除をしない理由】—— チェリーシュリンプのフンは“ゴミ”ではなく、小さな循環なのかもしれない

こんにちは。F E E L です。
SNSで水槽動画を投稿していると、こんな質問をいただきました。
「こういう水槽って底掃除しないの?」
「フンとかはどうやって回収しているんですか?」
たしかに、気になりますよね。
実は私も、底掃除はしたいです。
水槽の魚自体は少ないのですが、うちには大量のチェリーシュリンプたちがいます。
そして彼らは小さくてもよくフンをします。
水槽の底を見ると、細かなフンが雪のように降り積もっていたり。。。

アクアリウムを知らない人が見たら、
「うわ、掃除したほうがいいのでは……?」
と思うかもしれません。
実際、私も時々そう思います。笑
でも、不思議なことに——
掃除をすると、水槽の調子が崩れるんですよね。
今日は、その理由を少し書いてみます。
「汚れ=悪」ではない、水槽の世界
私たちは普段、
「汚れたら掃除する」
という感覚で生きています。
部屋のホコリもそうですし、キッチンの汚れもそう。
だから水槽の底にフンが溜まっていると、
「これは取り除くべきもの」と感じる。
でも、水草水槽では少し事情が違います。
特に長期間安定している水槽ほど、
“人間にとっての清潔感”と、
“生態系としての安定”がズレていくんです。
理由① フンが「腐葉土」のような役割をしている
まず大きいのがこれ。
チェリーシュリンプや魚のフンは、分解されることで窒素やリンなどの栄養になります。
これは水草の成長に必要な栄養素です。
自然界でも、
落ち葉や動物の排泄物は土に還り、
微生物によって分解され、
植物の栄養になります。
つまり水槽の底で起きていることは、
小さな“森の循環”みたいなもの。
もちろん溜まりすぎは問題ですが、
適度な有機物は、
むしろ水草にとって栄養の貯金箱なんですよね。
理由② ニューラージパールグラスは「細かな堆積物」と相性がいい
うちの水槽では、
ニューラージパールグラスを前景草として使っています。
この草、
細かいソイルや柔らかい底床環境が好きなんです。
なので私の普段使いのソイル、水草1番サンドは実はソイル粒が大きすぎます。
そこにシュリンプの細かなフンが積もることで、
表面がより“ふかふか”になる。
実際、水槽を長期維持している人ほど、
底床表面に細かな有機物が溜まっていることが多い気がします。
掃除で全部吸い出してしまうと、
逆に根張りが不安定になったり、
草の勢いが落ちたりする。
なので最近は、
「これは汚れというより、底床の成熟なんだな」
と思うようになりました。
理由③ フンが多い=水質悪化、ではない
ここ、結構誤解されやすい部分です。
確かに、
フンや餌の食べ残しが過剰に蓄積すると、
リン酸が増えたり、水質悪化やコケの原因になる場合があります。
ただし重要なのは、
「見えているフンの量」ではなく、
「水槽全体の循環バランス」
なんですよね。
例えば、
- ろ過が機能している
- 微生物が安定している
- 水草が栄養を吸収している
- 生体数とのバランスが取れている
こうした条件が揃うと、
フンがあっても水槽は安定します。
逆に、
ピカピカに綺麗に掃除した直後の方が、
バクテリアバランスが崩れて不安定になることもある。
人間から見ると「綺麗」でも、
水槽の中では“生態系をひっくり返した状態”になるんです。
理由④ 水草がフンの栄養を吸収している
何度も書いちゃってますが、
水草は水中の窒素やリン酸を吸収して成長します。
つまり、
エビたちのフンは、
巡り巡って水草の栄養になっている。
考えてみると不思議ですよね。
チェリーシュリンプが食べる
↓
フンをする
↓
微生物が分解する
↓
水草が吸収する
↓
その環境でまたエビが生きる
完全に循環している。
私はこの循環を見るのが好きなんです。
実は「掃除しすぎ」の方が危険なこともある
アクアリウムって、
最初はみんな「掃除しなきゃ」と思うんです。
でも長く続けていると、
「触らない勇気」
が必要だと分かってきます。
特にソイル水槽は、
強く掃除すると粒が崩れたり、
底床内のバクテリア環境が乱れたりすることがあります。
だから最近の私は、
- ガラス面は掃除する
- 水換えはする
- でも底床は必要以上に触らない
というスタイルに落ち着きました。
もちろん、放置すればいいわけではない
ここだけは誤解されたくないのですが、
「掃除しない=放置してよい」ではありません。
底床が極端にヘドロ化したり、
黒髭コケが異常発生する場合は、
明らかにバランスが崩れています。
なので、
- 生体数
- 給餌量
- 水換え頻度
- 水草量
- 光量
- ろ過能力
これらとのバランスはとても大事。
うちの水槽は、
“たまたま今の循環が合っている”
というだけなんですよね。
まとめ:「フン」は、ただのゴミではない
水槽の底に積もるチェリーシュリンプたちのフン。
見た目だけなら、
たしかに「掃除したほうがよさそう」に見えます。
でもその小さな粒は、
- 微生物を育て
- 水草を育て
- 水槽全体の循環を支える
小さな“命の循環”でもある。
だから私は、
今日も見た目が少し気になりながら、
でもあえて全部は掃除せず、
その雪のような堆積を眺めています。。。

